日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2019年11月10日少しだけ勇気を出す


話し方教室には、人前であがらずに話せるようになりたい、という課題を持って受講されている方が大半です。

しかし、お話を聞いてみると、同時に、スムーズに日常会話ができるようになりたい、と思われている方が意外に多いです。



正直に言えば、私も、もともと人見知りの傾向があり、日常会話は苦手です。始めてお目にかかった方と一緒にエレベータを待っているときなど、なかなか気の利いた会話ができません。

しかし、最近は以前よりも少しだけ、会話ができるようになってきたように感じています。

それは、話し方センターに関わるようになって、立場上、私が黙っていてはまずいだろう、何か話そうよ、と自分に軽くプレッシャーをかけているからだと思います。

つまり、人に話しかける勇気を持て、と少し自分を追い込んでいることで、以前より会話ができるようになったように思います。

 

ところで、少し勇気を出して話しかけるようにしてきたことで、気付いたことがあります。

一つは、案外、話しかけると自然に会話をしてくれる人が多いということです。

話しかけることに躊躇するのは、ぶっきらぼうな返事しか返してくれなかったらどうしよう、迷惑そうな表情をされたらいやだな、と思ってしまう、いうことがありますよね。

確かに、そういう人もいますが、話しかけてみると大概の人は愛想よく返事を返してくれて、それなりに会話を続けてくれます。

あまり心配することはないんだな、と思っています。

 

もう一つは、場数を踏むことで、気が楽になってくるということです。

少し勇気を出して会話をしてみる、ということを続けるうちに、日常会話の場数が踏めます。

そうすると、どういう会話をすればよいか、だんだんわかってきます。

また、会話が続かなくても、まぁ、仕方ない、と割り切ることができてきます。

そうすると、気が楽になってきて、話しかけるハードルが低くなってきます。

 

少し勇気を出す、ということは、日常会話だけでなく、人前で話すことにも有効です。

話し方教室に参加するのは、費用もかかりますし、毎回スピーチの準備と練習をせねばなりません。

でも、受講生は、それらの負担を背負ってでもご自身の話し方を上達させたいと思って、教室を受講されています。

そして、毎回、教室で人前でスピーチをされています。

受講されること、教室で毎回スピーチをすること、これらは何れも勇気がいることだと思います。

しかしながら、それに留まらず、多くの受講生は、職場などで人前で話すことにチャレンジする勇気を持てるようなります。

毎回の教室でのスピーチで少しずつ自信がつき、今まで避けていた人前での話しを、やってみよう、とおもって引き受けた、という話をされる方が多くおられます。

 

少しだけ勇気を出して行動に移す、ということは、話し方を改善する上で、とても重要だな、と日々感じています。
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